ビーズワックスに魅せられて!楽しい『蜜蝋キャンドル』作り

山の谷あいや、広い草原にきれいな花が咲いて風になびいています。人目に触れることのない場所であったり、公園のような広々としたところ。よく見ると、ミツバチが花弁にとまってしきりに蜜を吸っています。どれくらいの時間でしょう。筆者の印象では10秒くらい留まれば、次の花へと移っていきます。
ミツバチもいろいろな種類があり、昔からの日本ミツバチもあれば、外来種もあります。朝早くから日が暮れるまで蜜を採取しては巣に持ち帰るのです。ミツバチはその蜜を原料にして巣を作ります。人間は、彼らの作った巣から蜜蝋を作り、キャンドルの材料にします。
そこで今回は蜜蝋(みつろう)、ビーズワックスともいいます。このビーズワックスについて紹介いたします。さらに、このビーズワックスを使った蜜蝋キャンドルも作ってみましょう。
<ビーズワックス(蜜蝋)について>
蜜蝋(みつろう)とは、さまざまな種類の蜜蜂(ミツバチ)が巣を作るために分泌する蝋(ろう)のことです。英名では“ビーワックス(Bee Wax)“や“ビーズワックス(Bee’s Wax)“と呼ばれます。
1.ミツバチはどのようにして巣を作るのか
働き蜂は花の蜜を原料として体内で蝋(ろう)を合成し、蝋は腹部にある“蝋腺(ろうせん)“と呼ばれる器官から分泌されます。分泌される蝋は液体ですが、分泌後はすぐに透明の固体になります。ミツバチは無数の六角形からなる“ハニカム構造“の巣を作ることで知られていますが、働き蜂は蝋線から分泌される蝋と花粉などを口の中で混ぜ合わせて巣をつくるのです。
蜜蝋で作られる巣の色は、淡黄色~濃黄色~黄橙色~茶色のものまであります。そして、蜜蝋の色や香りは巣によって異なります。
2.ビーズワックスはどのようにして作るのか
まず、巣から蜂蜜を取り除きます。蜂蜜を除いた巣を圧搾(あっさく)したり、煮溶かしたりしてビーズワックスを採取するのです。ビーズワックスには目の大きなフィルターで濾(こ)しただけの未精製のもの、目の細かいフィルターに通して不純物を取り除いたもの、ビーズワックスを日光に晒(さら)したり、活性炭や白土などで色素を吸着して色素を除いた”晒し蜜蝋”と呼ばれる白色のものなどがあります。
3.蜜蝋の主成分とは
ビーズワックスの主成分は、脂肪酸の“パルミチン酸“や“セロチン酸“と“エステル“という分子構造を持つ蝋(ろう)です。このほか花粉に由来するビタミン・ミネラルやカロチンなどの色素や芳香を持つ成分からできています。
<蜜蝋を使ったアロマキャンドルの作り方>
天然素材のビーズワックスを使ったキャンドルは、火をつければ優しい甘い香りがします。エッセンシャルオイルを加えれば、更にいい香りを作ることができます。石油製品のパラフィンで作ったものより煙も少なく、安心して使えます。
1.材料の準備
- ビーズワックス:30g
- ホホバオイル:10cc
- 型:紙コップ、カップケーキの型、シリコンのカップなど
- キャンドルの芯
2.ビーズワックスを量り、湯煎して溶かします
3.ビーズワックスが溶けたら、ホホバオイルを入れよくかき混ぜます
4.火からおろして粗熱をとってエッセンシャルオイルを入れ、よく混ぜます
5.型に芯をまっすぐ底までたらします
写真のように芯を竹串や割り箸などで挟んで垂らすときれいに入ります。
6.容器に一度に蜜蝋を流し込みます
すぐに固まるので出来るだけ早く作業をしましょう。もし、固まったら再度湯煎して下さい。(やけどに注意)
7.約30分ほどでかたまります
固まったら、型からはずしてできあがり!
8.完成です